ヨーロッパやアメリカなどにはアーボリスト(樹護士)という職業があり、彼らは樹木のスペシャリストとして誇りを持って働いているそうです。ロープクライミング技術を使って100m近い樹木に登り、危険木を伐採して街や道路の安全を守っています。
ここ数十年で、林業を中心にアーボリスト技術が日本でもかなり普及してきたかと存じます。私も独学ではございますが、7,8年前からロープ技術を剪定や伐採に取り入れ始め、林業の友人や伐採のプロフェッショナルの方と働きながら勉強もさせていただきました。
札幌市、特に住宅街ではカーポートや灯油タンクなどがあるため、枝や幹を下に落とせないもしくは高所作業車では入れない場所もあるので、リギング伐採を行います。
もちろん高木伐採はどの現場でも危険で、クライミング技術も手順を間違えると一瞬で命に関わります。それでもロープ技術を用いた伐採により、比較的安全に作業することが可能です。
木登りの本場である北欧やアメリカのメーカーのハーネスやロープを使って安全に作業いたします。バッテリーチェーンソーを使いますので、騒音もさほど気にならないかと存じます。
※ひとり作業のためラフタークレーンを使うような大きな伐採は、現在はお断りしております。
この写真は、おそらくロープ技術を学ぶ前の私で、三脚と一本吊りの安全帯だけで作業している。安全帯を装備してはいるが使用していない。チェーンソーも体にぶら下げず手で持って登っている。
身軽な方なので、この時は危険だとも思っておらず安全対策を怠っている様子が見えます。このような安全対策を怠ったことにより、プロでも怪我人や亡くなる方が毎年出ているのもまた事実。
これは高木伐採用の私の装備品の一部。ハスクバーナのヘルメット、オレゴンのチャップス、エーデルリットのハーネス。
防護メガネはミルウォーキーのアンチスクラッチグラス。ロープランヤードはトゥーフェルベルガー12.7mm。ランヤードはロープとワイヤー両方使います。
これはクライミングブーツと、クライミングスパー。スパーはくるぶしのあたりにギャフと呼ばれるスパイクがついていて、それを樹木に突き刺して登っていきます。松や杉、コニファのようなまっすぐ伸びている樹木の伐採に使用します。
10m未満で枝が多い樹木の伐採の場合は、軽量のハーネス(シンギングロック社)とロープだけで登ることが多いです。
「装着している間に登って伐採した方が早い」「安全装備は必要ない」と、実際にもSNSにおいてもそういった声が聞こえます。私は命には変えられないと思っているので、安全対策はこれからもしっかり取って作業していきたいと思います。